法話とおつとめ
永寿院では毎月第2日曜日午後1時から「永寿会」を開催しています。
はじめに本堂で法話とおつとめをします。
住職の法話は「日蓮聖人聖語カレンダー」から、その月の聖語解説と御遺文を拝読します。
12月は日蓮聖人御遺文『兵衛誌殿御返事』(ひょうえさかんどのごへんじ)から
「昔と今はかわるとも 法華経のことわり たがうべからず」
日蓮聖人に帰依していた池上兵衛志 宗長(むねなが)への手紙の一節です。
池上兄弟は父と信仰面で争い、兄の宗仲(むねなか)は日蓮聖人への帰依を貫き父親から勘当されてしまいました。
父につくか兄につくかと岐路に立って悩んでいた弟の宗長に宛てた日蓮聖人の叱咤激励のお手紙です。
その一部を要約します。
「子が父に従うのが世の習いではあるが、父が過ちを犯している場合それを諌めた方がかえって孝養になる。
そのことを先の書状に書き付け、宗長の奥方が身延を訪ねてきた際にも夫を支え信仰を退転することがないようにと伝えてきた。
それでも父上について念仏に退転するなら、いまさらとやかく言うつもりはない。
ただ地獄に落ちても日蓮を恨むことがないように。
今法華経の敵となった父上に従って、法華に帰依した兄上を捨てたならば、真実の親孝行になるだろうか。
法華経「妙荘厳王本事品第二十七」(みょうしょうごんのうほんじほん)で、父親の妙荘厳王を息子の浄蔵・浄眼兄弟が正しい教えに導いたように、あなたたち兄弟も仏道を成就しなさい。
法華経に解かれたはるか「昔」と、池上兄弟の「今」とは時代が違っても、法華経が示す永遠の真理は変わることはない。
目の前の利益や欲のために、法華経の信心を捨てて悪道に堕ちても日蓮を恨むことがないように」
日蓮聖人が池上親子のことを思い、ことばを尽くして導き救済しようとされたみ心が感じられます。
こののち、池上兄弟は力を合わせ父を諌めた結果、兄の勘当は許され、父もまた法華信仰に入りました。
日蓮聖人から池上兄弟への書状は『兄弟抄』をはじめとして16点も遺されており、親子の置かれた心の機微まで分かる貴重な史料でもあります。
それほどお心をかけた池上兄弟を訪ね、最後の旅で日蓮聖人は池上に立ち寄られたのでしょう。
そんな日蓮聖人と池上兄弟に思いをはせ、おつとめでは『兄弟抄』の一説を拝読しました。
茶話会
お勤めの後は書院で茶話会です。
みんなでお茶を飲みながら、他愛のないことを話す気軽な場です。
今回は年末に発送する「永寿院だより」とカレンダーやお札の袋詰めをお手伝いいただきました。
手を動かしながら、口も動かし、和気あいあいと1時間ほどで作業は終わりました。
今週中には檀信徒のみなさんのお宅に届くよう発送します。
新年初参りと会員募集のご案内
1月の永寿会は新年初参りです。
1月13日(日)午前11時、池上本門寺大堂をお参りしたのち、
永寿院本堂でおつとめをして、食事をしながら懇親の席を設けます
会費は5000円。
どなたでも参加できます。
永寿会では会員を募集しています。
資格はありません。どなたでも参加できます。
会費は毎回500円です。
お待ちしています。
永寿会について
永寿会 永寿院だより