お寺の庭づくりワークショップ ワークショップ開講 庭づくり 樹木医

ワークショップ開講

十年ほど前から、境内の樹木が枯れ始めているため、一部の樹木を伐採し土壌の改良と合わせて、新たな「庭づくり」に取組むことになりました。
さらに、「庭づくり」の過程で、自然環境や足元に眠る先人の営みについて学び、未来に何を受け渡すかを考える月一回のワークショップがスタートしました。

第1回は、令和7年4月12日(土)「土と木」をテーマに、樹木医の笛木学氏と環境学習リーダーの小野紀之氏を講師に開催されました。

動画もご覧いただけます。↓
https://youtu.be/KvQML-bygxQ?si=Ld_kdEIy62OJa-5X


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講義 「永寿院の土壌と樹木」

東光園緑化株式会社の樹木医 笛木 学氏より、ナラタケモドキ菌の影響で樹木が枯れている永寿院の庭の土壌調査と改善計画について笛木学氏より報告がありました。
土壌調査については、土壌断面調査・透水試験・土壌硬度試験という3種の調査方法と結果について、専門的かつ解りやすく説明でした。
改善計画については、植物と菌類の関係は私たちが取る食物と腸内細菌の関係を例に、土壌改良資材(肥料・有用微生物入り樹木再生材等)を使用しながら土壌の状態を整える計画について解説いただきました。
今回の永寿院の庭づくりは、土壌改良の点で有意義な実験の場であり、1年間のワークショップを通して結果を観察していきましょう。

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ワークショップ 「土の中の生き物探し」

4月14日(月)から樹木を伐採し土壌改良を行う玄関前の工事区域にて、笛木学氏より説明がありました。「打診用木槌」で幹を叩いた打音による内部の腐朽空洞の検査や「貫入試験用鋼棒」を根元部から幹部に突き刺し腐朽部位を検査するなど、外観診断補助器具を使いながら樹木医の診断について教えていただきました。

次は池上市民大学講師で環境学習リーダである小野紀之氏より「土の中の生き物」についてのワークショップです。「自然の豊かさチェックシート」の解説の後、万両塚「いのちの森」にて土をすくってザルでふるい、土の中の生き物を探しました。ムカデ・ミミズ・ダンゴムシなどの生態を学び、自然界の中でともに生きているということを実感しました。

最後に翌週には伐採される樹木のために皆で供養のお勤めをしました。自我偈を唱えながら、塩・米・酒で浄め、花や緑がらぎをもたらしてくれたことに感謝の思いを伝え、作業の無事を祈りました。
4月中に伐採・伐根に続き、発掘作業が行われます。

ワークショップ

庭づくり

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