池上本門寺を考古学する  坂詰秀一

9月29日夕方、洗足区民センター土曜文化講座第1回『池上本門寺を考古学する』という講座を受講してきました。
講師は立正大学名誉教授 坂詰秀一先生。

坂詰先生は池上本門寺の近世大名墓や万両塚の発掘調査団の団長でもありました。そのような経緯から「縄文貝塚から近世大名墓まで」というサブタイトルで、池上のお山の数千年の歴史をわかりやすくお話してくださいました。

歴史学とは、文献による文献学・伝承による民俗学・物質による考古学があり、その3者が連携を取りながら、歴史の事実を解明することが難しいと、導入のお話でした。
文献や伝承で伝わっていた歴史的事実が、時代を特定できる土の中から発見された「モノ」によってひっくりかえってしまうことがあると、いくつかの例を紹介してくださいました。

池上本門寺の発掘調査の事例報告では、万両塚の弥生住居跡・古墳・大名墓の調査の経緯が映像で映し出されました。
万両塚の一連の遺跡の歴史的価値や重要性を改めて認識することができました。

今回の講座は応募初日で50名の定員いっぱいの申し込みがあるほどの人気だったそうです。坂詰先生の実績に加えて、地域の歴史に興味をお持ちの方々がいかに多いかも感じられました。

万両塚の調査改修事業の方向性が正しかったと後押しもしていただいたようで、ありがたい講座でした。

本門寺の歴史について

池上本門寺を考古学する 坂詰秀一

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