仏の国
「死んだらどこへ行くのでしょう」と尋ねられることがあります。
そんな時、私は「仏さまの国に行くのです」と答えます。
仏さまの国、悟りを開いた仏さまが住む清浄(しょうじょう)な国土を略して「浄土」といいます。
通常「浄土」というと阿弥陀仏の住む「西方極楽浄土」を言うことが多いですが、
薬師仏の浄瑠璃(じょうるり)浄土、釈迦牟尼仏の霊山(りょうぜん)浄土など、仏さまの数だけ無数にあります。
死んですぐに仏に成る人もいれば、何度も何度も生まれ変わり、量りしれない時間をかけて、仏に成る人もいるでしょう。
その時、仏に成ったあなたが行く所、それが仏さまの国「浄土」です。
でも浄土を見た人、浄土に行った人はいません。
だからもしかすると、今あなたがいるこの世界が、何度も生まれ変わり、たどり着いた「仏の国」だと考えることもできるかもしれません。
今この世界は仏さまの国、親としてそばにいる仏さまが、前に進んでいるときも、悩んで立ち止まっているときも、いつでも見守っていてくださると信じて、自分の足元から浄土にするように努めています。
そして、今を精いっぱい生き切って、死んでから行く次の世界も浄土にしていけば、仏の国がどんどん増えていくと信じています。
きょうの説法
仏の国 浄土