カタバミ
葉が何かに食べられたように欠けているところから「片喰」「片食」と言われたという説や、片葉が3つなところから「片葉三」が転じて「片喰」となった説、葉や茎を咬むと酸っぱく水溶性シュウ酸塩を含んでいるため「酢漿草」と書いてカタバミと読ませるなど、その名の由来に各種あるようです。
三つ葉のクローバー(シロツメクサなど)とよく間違われますが、葉の形状や模様などが異なりまったく異なります。
四葉のカタバミもごくまれに発生するそうですが、発生率はクローバーに比べて低いそうです。
春から秋にかけて、1㎝弱の黄色い小さな花を咲かせ、実に動物などが触れると種を勢いよく弾き出し繁殖します。
球根のさらにその下に深く根を張っているので駆除が困難で繁殖が早く、かわいいその姿とは裏腹にかなりしたたかな植物です。
ムラサキカタバミ
カタバミ同様の三つ葉ですが、カタバミよりひとまわり大きな2㎝ほどのピンクの花をつけます。
江戸時代末期に観賞用として導入されて以降、日本に広く帰化していますが、カタバミ同様駆除が困難な雑草扱いをされています。
ただし、葉が一面に茂り、他の大型の雑草の生育を阻害したり、石垣に生えた場合は、葉が石垣内への雨水の侵入を防ぎ、鱗茎とあわせ、石垣内の土の流失を防ぐ役目もするなど益草としての一面も持つと言われます。
もともとが観賞用ですから、草取りされずに「見た目」で生き残ってきたという点では、カタバミとはまた違ったしたたかさを持ち合わせている気がします。
方喰紋
カタバミの繁殖力、踏まれてもくじけない強さが子孫繁栄につながるとして、江戸時代には大名旗本が方喰の家紋を好んで使用したそうです。
したたかに生き残る雑草たちの強さが、武士たちの心にも響いたのでしょう。
昨日6月8日小雨模様の中、「苦悟りの会」を決行。
カタバミたちの苦労を感じつつ、草取りをしてきました。
雑草ファイル
苦悟り 草取り