お盆の支度
お盆の間、各ご家庭の仏壇にお帰りになるご先祖様をお迎えする場所が精霊棚(しょうりょうだな)です。
以下に、お盆の支度のしつらえ方の一例を記します。
棚の四方に篠竹を立て上方に綱を張り、盆花などをつるし、精霊をお迎えする依代(よりしろ=精霊が宿るための目標物)をつくります。
盆花は溝萩(みそはぎ)、がまの穂、栗の葉、鬼灯(ほおずき)、桔梗(ききょう)、女郎花(おみなえし)などが多く飾られます。
お迎えした精霊は棚の上に敷いた真菰(まこも)の上に安座しますので、ご本尊をお奉りし、お位牌を安置し、胡瓜の馬と茄子の牛をそばに置き、水の子を供えます。
水の子は水の実ともいい、茄子をさいの目に刻んだものを蓮の葉の上に置いたもので、洗い米や胡瓜を混ぜる地方もあります。
茄子は、その種が百八の人間の煩悩をあらわし、もう一方の蓮の葉に満たされている水を溝萩に含ませ水の子に注いで拝むことで、煩悩を静めるといわれています。
中央には香炉、向かって左にお花、右に灯明を置きます。
香の煙は仏の智慧を、花は仏の慈悲を、灯は仏の功徳を表すといいます。
上記のしつらえができない場合も、遠来のお客様をお迎えし、御馳走を準備して、家族とともに楽しい宴席を開くような心持で支度をされるとよいでしょう。
お盆
お盆の支度 水の子