人生100年時代 立正安国 ライフシフト

人生100年時代

ライフシフト
国連の推計によると2050年までに日本の100歳以上の人口は100万人を突破する見込みだといわれています。
また、2007年に日本で生まれた子供の半分は107歳以上まで生きると予想されるそうです。
長寿化というと、病気や衰弱、認知症や介護など負の面ばかり考えてしまいがちです。
それに対して長い人生を前向きにとらえようと論じた『ライフシフト』(著者リンダ・グラットン&アンドリュー・スコット)という本が注目されています。
長寿化が進むと80代になっても働かなければならなくなるかもしれません。
そのとき、若いころに修得した知識や技能では追い付かなくなることが予想されます。
そうならないように、年齢を重ねてからでも自由に転職が可能で、生涯を通して知識や技術を身につける場があり、人間関係の幅を広げることができれば、長い人生を送るための財産になると考えられます。
教育→仕事→引退というこれまでの人生の組み立てを再構築しようというのがライフシフトです。
長く生きていると、災害や戦争、景気の変動などさまざまな社会の変化を体験することもあるでしょう。
そのとき自分の経験を通して身につけた価値観が、その後の歩むべき道を示す羅針盤になります。その際、信仰という普遍的な価値観も身につけていれば、さらに安心につながることでしょう。

人生一〇〇年時代構想会議
ライフシフトを実現していくためには個人の意識改革も必要ですが、政治や経済とのかかわりも重要です。健康面でも、スキルアップの面でも、お金と時間に余裕のある高額所得者の方が有利になり、低所得者への社会保障を充実させなければなりません。
政府は本年9月11日に「人生100年時代構想会議」の初会合を開きました。
その有識者議員には『ライフシフト』の著者リンダ・グラットン氏らが起用され、その会議の内容は、教育無償化や何歳になっても学び直すことができる生涯教育体制の整備、多様な年齢層からの企業の人材採用の促進など全世代への人材育成を総合的に訴えるものです。
しかし財源のあり方や国民・企業の意識改革など課題も山積みです。

国難突破解散
 本年九月の衆議院の解散は、北朝鮮情勢と少子高齢化という二つの国難に対し国民の声を聞くための「国難突破解散」といわれました。
日蓮聖人は、他国からの侵略と国内の混乱という二つの国難を予見して『立正安国論』を幕府に奏進されました。今まさにその様相が再現されているように思えます。
一人ひとりの心の中の仏の種を磨き、私たちが生きているこの国を仏の世界とすることが、日蓮聖人が目指した「立正安国」です。そのためには心を静め、すべての人の幸せを願い、お釈迦さまの光明に照らされていること感じながらお題目の修行に励むことが大切です。
人生100年時代を生き抜くためにも、国難を突破するためにも、お題目を心に持ち、世の中全体のことを見渡し、ご自身の生き方を見つめ、小さなことから一つずつ、できることを積み上げていきましょう。 

まんだらエンディングノート

立正安国 ライフシフト

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