儚さとしたたかさ
正式名はマツヨイグサ(待宵草)ですが、通り名としてヨイマチグサ(宵待草)、ツキミソウ(月見草)とも言われます。
「待つ宵」より「宵待ち」の方が、情緒を感じます。
竹久夢二は「待てど暮らせど来ぬ人を 宵待ち草のやるせなさ 今宵は月も出ぬそうな」
与謝野晶子は「月見草 花のしおれし 原行けば 日のなきがらを 踏む心地す」
と詠んでいます。
咲いた翌日の花がらは赤く萎れ、それがまた儚さを醸し出しています。
しかし夜咲く花の本来の目的は、夜行性の虫たちによって受粉すること。
儚さの反面、したたかさも持ち合わせている植物です。
雑草ファイル
マツヨイグサ ヨイマチグサ