いのちの時間
生活や仕事に追われていると、どうしても効率やスピードが求められます。
一日が、一週間が、一年が、あっという間に感じるのも時間に追われているからでしょう。
そんな生活や仕事の時間とは違う、“いのちの時間”があってもいいのではないでしょうか。それは、自分の内側を見つめるための、ゆったりと流れる時間のことです。
大切な方を亡くされて悲しみに暮れているとき、亡き人をしのび手を合わせるとき、それが“いのちの時間”です。
また、道ばたの小さな花にいとおしさを覚えたり、小鳥の声に耳を傾けたり、それも“いのちの時間”です。
私たちは、悩みに向き合い、静かに考えるために、あせらず、ゆっくりする時間が必要です。
心の痛みに折り合いをつけ、一歩前に踏み出すには、たくさんの年月が必要かもしれません。
およそ効率やスピードになじまない“いのちの時間”があることに、気づかずに生活している人も多いのではないでしょうか。
お寺は“いのちの時間”がゆったりと流れている場所です。
どうぞ、立ち止まって“いのちの時間”を感じてみてください。
いのちの時間
いのち 時間