二十四節気と七十二候 大雪
二十四節気とは、冬至を起点に一年を24に分割したものです。まず、冬至と夏至が一年を2つに分割。さらに春分と秋分で4分割されて、春・夏・秋・冬となります。各季節の開始を立春・立夏・立秋・立冬と名付け、8分割に。さらにその8分割したものを3等分すると、約15日の期間で分けられる二十四節気となります。二十四節気をさらに5日ごとに分けたもので、気候の細やかな変化を表現しているのが七十二候です。
七十二候で季節を感じる 第六十一候 閉寒(そらさむく)、冬となる
12月7日から冬至までは、二十四節気の11月節、大雪(たいせつ)です。
冬の季節が本格化してくるのがこの頃からとなります。大雪と名のつく通り、雪の多く降り始める頃。今年は日本海側の降雪地帯や北海道などでは、低気圧の影響で吹雪となっているようです。
北関東では、先週初雪が降りましたが、まだまだ雨が雪となるほどの寒さではありません。ただ、朝の寒さは増して、布団から出るのもためらいがちになってきていますが。
江戸時代、大地震は旧暦十月・十一月に多い事実
12月7日、二十四節気では大雪を迎えた日の夕方、東日本大震災を思い起こすような地震が起こりました。震源地は宮城県沖でしたが、都内でもかなりの横揺れを感じました。宮城県の海岸に到達予定の津波は1~2メートルとの予想でしたが、今回はそれほどの被害もなく、ほっと一安心しました。しかし、いつ何時にやってくるかわからないのが地震です。準備は怠らないようにしたいものです。
そういえば・・・と気になって調べてみたのですが、江戸時代に起った大地震の多くが冬に起っているのです。
1703年の元禄大地震は、房総半島沖で旧暦十一月二十二日に起りました。そして、1707年の宝永の大地震は旧暦の十月四日に紀州灘と遠州灘でほぼ同時に起っているのです。そのたったひと月半後の十一月二十三日に富士山が噴火しています。
(永寿院の敷地内の遺跡からも、当時の富士山噴火の火山灰と思われる灰の地層が見つかりました。)
さらには、1854年の安政の東海大地震(駿河湾~伊豆半島)が十月四日に、南海大地震が十月五日にたてつづけに起きました。また、驚くべきは翌年1855年の十月二日にも、江戸にて安政の大地震が起きています。
何が言いたいかと言うと、ほとんどの地震が旧暦の十月から十一月に起っているのです。少なくとも、江戸三大地震のうちの二つは、旧暦十月・十一月に起きているという事実。偶然なのでしょうが、冬の時期の地震が多いことが気にかかりました。
陰陽でいえば、冬至へのカウントダウンは陰が極まっていくことであり、冬至を超えたあとに陽に転じると言います。そのことを一陽来復といいますが、現代の私たちも大地震を乗り越えて、陽へと転じていくように祈らずにはいられません。
二十四節気 大雪~冬至へと日に日に寒さが増してきますが、風邪などひかぬ様お気を付けください。
忙しい師走ですが、地震対策についても、再度考えてみる機会となりました。
七十二候で季節を感じる 大雪
二十四節気 大雪