遺跡霊園散策&ミニ法話
2014年7月19日(土)YuanHouse主催の「精進Night@永寿院〜僧侶と語るエンディング〜あなたの『いのち』は誰のもの?」に参加し体験取材をしました。
涼しくなってきた夕暮れ時に、会場の永寿院に到着。セッティングされた華やかな食卓に、すっかり魅了されます。永寿院の揚羽蝶の寺紋から、飾りは蝶々のモチーフで統一されています。
甘茶を頂きながら一息つき、参加者が揃ったところで遺跡霊園散策が始まりました。
●遺跡霊園散策「古墳・大名墓・永代供養墓を歩く」
徳川家康と側室お万の方の孫、芳心院の墓所「万両塚」、復元された弥生住居址や古墳を見学。
古墳の一角にある永代供養墓「遺跡霊園」の解説もありました。
「遺跡霊園」とは、古墳や万両塚など遺跡の一部として私たちも歴史をつなぐ一員になるお墓だそうです。
散策の終わりには、境内の「水琴窟」の音に癒されました。
中の甕に水を落とし、地中につながっている竹筒に耳をあて、水滴の落ちる音を聴きます。
音が反響して「カラン、コロン」というような、芯のある不思議な音がしました。
●ミニ法話「いのちをありがとうのお墓『万両塚』」
散策の後、永寿院本堂にて、法話を拝聴しました。
時間をさかのぼると、遠いご先祖様が数えきれないほどたくさんいること。私たちの「いのち」がお互いに関係し合って成り立っていることなど、表や道具で視覚的に感じることができました。
遺跡から発掘された土器や埴輪が本堂に安置してあり、実際に手に取って観察しました。
発掘の様子やワークショップの様子など、展示されている写真を眺めながら遺跡への興味も深まります。
先人の想いを引き継ぐことの大切さを感じながら、時間を超えた「いのち」のつながりを感じます。
吉田住職がミニ法話の最後に、中心が光る丸い球体を見せてくれました。中心にある「いのち」を輝かせることで、周囲を照らしていくように、自分の「いのち」も輝かせていきたいと思いました。
モダン精進Finger food を楽しむ
キャンドルを灯し、モダン精進Finger foodを頂きながら、お坊さんと一緒に語り合いました。
Finger food(フィンガーフード)とは手で気軽に頂けるお料理です。
○五感で楽しむ、五色の「色」をクローズアップしたメニュー
・赤のアミューズ3種
・青の前菜3種
・黒&白の前菜3種
・黄の揚げ物3種
あまちゃ飯・夏野菜の冷やしおでん・香の物・五種浅漬け&キュウリの辛子漬け
〜リンゴ酢のこんにゃくゼリー・豆腐と焼麩のティラミス抹茶添え〜
精進料理なので、お肉や魚は使用していないそうです。
色合いや盛りつけが美しいお料理は、頂くのがもったいないほど。参加者たちは味や香り、野菜の色彩など、「モダン精進Finger food」を五感で味わいました。
モダン精進Finger food を楽しむ
○「僧侶と語らNight」
精進料理を頂きながら、お坊さん一緒に「エンディング」をテーマに語り合いました。
「自分が亡くなった時に供えてほしいもの」を発表し、参加者はエンディングについて想いを馳せました。
自分の好きな食べ物、お花、お酒など、供えてほしいものは様々。
「どうしてそれを供えてほしいか」という理由について、ただ自分が「好きだから」ではなく、お供え物を通して自分を思い出してほしいという気持ちを語る参加者が多くいました。
エンディングノートを作成している方や、エンディングについて語るのは初めてという方もいらっしゃいましたが、深い話にお互いに頷き合う姿が印象的でした。
お寺で穏やかに「いのち」について語り合う――そんな時間も、案外良いものだなあとしみじみと感じます。
それぞれの想いを語り合い、精進料理を楽しみながら、親睦を深めた夜となりました。
精進Night@永寿院〜僧侶と語るエンディング〜
精進 僧侶