第2回寺町ウォーキング~樹木葬と永代供養墓めぐり(前編) 『どんなお墓に入りたい?』樹木葬と永代供養墓めぐり 永代供養墓 お墓

『どんなお墓に入りたい?』樹木葬と永代供養墓めぐり

2016年4月2日(土)に日蓮宗東京都南部宗務所主催、寺ネット・サンガ協力の「歩いて終活 寺町ウォーキング第2回」が開催されました。日蓮宗のお坊さんと共に、様々なお寺を巡りながら終活について考えましょうというイベントです。
第2回目の今回は池上本門寺周辺を歩きます。この日の本門寺は丁度「五重塔まつり」の開催日。朝方降った雨も上がり、満開の桜が私たちを迎えてくれました。

第2回寺町ウォーキングの出発地点は日蓮聖人ご入滅の霊場、大坊本行寺(だいぼうほんぎょうじ)。鶴林殿にて開講式が行われ、今回も主催の日蓮宗東京都南部宗務所の石井隆康所長が導師となり、事故のないように祈願・回向をしてくださいました。参加者の皆さんと共にお題目をお唱えし、心も晴れ晴れと準備万端です。


○プチ講演「だれがお墓を守るのか?」

今回の終活テーマは、「お骨とお墓『お骨の気持ちでお墓めぐり』」
南部宗務所のお坊さん達と一緒に、樹木葬や様々なコンセプトの永代供養墓をめぐって、お墓について歩きながら考えます。

今回はウォーキング前にまず、第一生命経済研究所の小谷みどり氏の講演「だれが墓を守るのか」を拝聴しました。高齢世帯の核家族化や配偶者や子供のいない高齢者が増えているといわれている昨今のお墓事情についてのお話です。

お墓を継承する人がいないことによる無縁墓の増加は、地方だけではなく都市部でも問題になっているようです。一方で、死者と生者の対話の場として、精神的な支えともなっている面もお墓にはあります。と小谷さんは説明くださいました。

確かにお墓参りに行くことでなんとなく安心感や先祖とのつながりを感じ、今の自分の存在を感謝の気持ちをもって前向きに生きていくことができる気がします。お墓は納骨という場だけでなく、遺された者の為にもあるのではないかと考えさせられました。将来、お墓の多様化で、今よりももっと選べるお墓の選択肢が増えていくのでしょう。



第2回寺町ウォーキング~樹木葬と永代供養墓めぐり(前編) 『どんなお墓に入りたい?』樹木葬と永代供養墓めぐり 永代供養墓 お墓

大坊本行寺 ご臨終之間と「樹林墓地そせい(樹木葬)」参拝

○日蓮聖人「御臨終之間」
講演後は、大坊本行寺の日蓮聖人が最期に看取られたと伝えられている「御臨終之間」において、本行寺職員のお坊さんから日蓮聖人が池上の地でご入滅された時のご様子や本行寺の歴史などのお話を伺いました。「立正安国論」のご講義をされた際に寄りかかられた柱「御寄掛之柱」は、柱の一部に触れることができるとのことで、参加者の皆さん各々、有難い様子で触れていました。


○本行寺「樹林墓地 そせい」
本行寺本堂脇を通り「樹林墓地 そせい」へ向かいます。
樹林墓地とは墓石の代わりに樹木や花を墓標とする永代供養墓で、一般的には樹木葬と呼ばれるものです。自然に還る、自然と一体になることを重視した樹木葬は最近注目されていますが、今回初めて樹木葬というものを見た方もいらっしゃって、興味深く説明を聞いておられました。
「そせい」は日蓮聖人御入滅の地で自然に還る樹木墓地で、眼下に本行寺本堂と美しい日本庭園を望むことが出来ます。




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池上本門寺 合祀墓「池上廟」参拝

「長栄山 大本山池上本門寺」は日蓮聖人が入滅された霊跡です。七百数十年前の1282年10月に日蓮聖人は61歳でご入滅されました。日蓮聖人が「法華経の道場として長く栄えるように」という祈りを込めて「長栄山 本門寺」と名付けられたそうです。


○本門寺「池上廟」
本行寺を後にして池上の山を登っていきますと、大きな墓石がいくつも建つ場所が見えます。池上家の墓所に隣接する本門寺の歴代廟です。

その歴代廟の御前に位置するのが本門寺の合祀墓「池上廟」
こちらの永代供養墓の地下には一年中空調管理されている納骨堂があるそうです。白い石でできた蓮の花が中央に配されて、モダンなイメージの合祀墓だなと感じました。さらに歴代廟の御前ですから日蓮宗の信者にとっては心から安心できるお墓ではないでしょうか。


○「日蓮聖人御廟所」と本殿
本門寺の墓地を潜り抜けて進みますと次に向かうは日蓮聖人の御灰骨が納められている御廟所です。ご廟所を参拝して本門寺本殿をお参りします。本殿のお釈迦さまのお像には本物の仏舎利が納められているそうです。日蓮聖人とお釈迦さまのご遺骨は、この先何百年も礼拝の対象としてお祀りされていくのだと考えると、お骨を大切にする意味が伝わってきます。
本殿では花まつりの誕生仏が迎えてくれました。皆さんそれぞれ、甘茶を捧げて手を合わせたり、仁王像に見入ったりしているとあっという間にお昼の時間となりました。

前回で顔なじみとなった参加者の方々ともすっか打ち解けて会話も弾みながら、大堂下にて美味しいお弁当を頂きました。するとなんと、日蓮宗のユルキャラ「こぞうくん」がご挨拶にと登場!本門寺の春まつりのイベントで来ていたようで、写真を撮ったり握手をしたりと皆さん楽しそうでした。

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第2回寺町ウォーキング~樹木葬と永代供養墓めぐり 前編

永代供養墓 お墓

第2回寺町ウォーキング~樹木葬と永代供養墓めぐり(前編)『どんなお墓に入りたい?』樹木葬と永代供養墓めぐり