仏教のお話 お釈迦さまの足跡をたどる 1
第9期第10回の池上市民大学。
今回を入れて今年もあと3回となりました。
1限目は岡本先生による仏教のお話です。
今回の仏教のお話は総集編!
これまでの講義でお釈迦さまの事について学んできましたが、今回はその総まとめ。
お釈迦さまの足跡をたどるにあたって、重要な場所は10ヶ所あり、写真を見ながらツアー形式で学んでいきます!
1. ルンビニー
まず初めにルンビニー。
現在のネパール国内にあるとされていて、四大聖地と言われるこのルンビニーは、紀元前463年4月8日にお釈迦さまがご誕生した土地です。
お釈迦さまがこの世に生まれてくださったこと、母親の摩耶夫人に感謝を申し上げる聖地となっています。
2. ネーランジャー河(尼連禅河)
ネーランジャー河は、お釈迦さまが六年間の苦行を終えた後この河で沐浴し、この河のほとりで疲れ果てたお釈迦さまがスジャータから乳粥の供養を受けた場所です。
3. ブッダガヤ
紀元前499年12月8日、お釈迦さまが35歳の時にこのブッダガヤの菩提樹の樹の下に坐り、七日間の瞑想ののち、成道(お悟りを得られた)された地です。
このブッダガヤは、四大聖地のひとつで、お釈迦さまがお悟りを得て仏さまになられたことを讃え、教えを弘める事を決意された事に感謝を申し上げる聖地とされています。
4. サールナート
お釈迦さまが悟りの瞑想を終えると、このサールナートにいる5人の僧に説法をします。
サールナートも四大聖地のひとつで、お釈迦さまが初めて説法をし、仏教という宗教が成立したお釈迦さまの足跡の中で非常に重要な土地です。
5. サヘート・マヘート
サヘート・マヘートとは、サヘート=祇園精舎、マヘート=舎衛城の事を指し、お釈迦さまの教団随一の拠点で八大聖地とされています。
日本でも平家物語の冒頭に『祇園精舎の鐘の声』と詠われ、よく知られている祇園精舎ですが、実は鐘は無かったようですが、近年日本から寄贈され、現在はその鐘の音色が聞くことが出来るそうです。
仏教のお話 お釈迦さまの足跡をたどる 2
6. サンカーシャ
このサンカーシャの土地は、昇天した釈尊が降りてこられた八大聖地のひとつです。
日蓮聖人の『撰時抄』の中でもこの地で起きたエピソードが記されています。
また、『如来寿量品第十六』の中でも法華七喩『医師の喩え』と唱えられ、いつも仏さまが教え導く事に安心しきる人びとを戒める機会を与える事を教えた地とされています。
7. ラージギル
このラージギルは霊鷲山などがある地域で、阿含(あごん)経や浄土経、そしてお釈迦さまが晩年の八年間法華経の説法が行なわれた八大聖地のひとつです。
お釈迦さまの八大聖地のひとつとともに、日本仏教の聖地とされています。
8. ガンジス河
ガンジス河は恒河(ごうが)と呼ばれ、お経の中では、この河の砂を恒河紗(ごうがしゃ)と言い、数えられない天文学的な数量を示すときに使われます。
法華経の化城喩品(けじょうゆほん)第七の中でも恒河紗を用いたお経があり、『あらゆることが私たちの成長のきっかけとなる』、と説かれています。
9. バイシャリ
八大聖地のひとつのバイシャリは、お釈迦さまはこの世での命が尽きるまで伝道の旅を決意された聖地で、また現代仏教の元でもある大乗仏教発祥の地でもあります。
10. クシナガラ
クシナガラはお釈迦さまが涅槃行の説法を行ない、紀元前383年2月15日にご入滅された今回のお釈迦さまの足跡をたどるツアーの終着点です。
このクシナガラの地は、人間として生まれたお釈迦さまが『生涯現役』の精神を貫き、45年間にわたるお説法の旅を果たされた事を讃え、感謝し、未来永劫その教えを受け継ぎ、守って実践していく事を私たちに託した四大聖地のひとつです。
お釈迦さまの足跡をたどりながら、今まで授業で学んだ事を復習するまとめの授業はおしまいとなりますが、今回のツアーを終えて、お釈迦さまの教え、想いを私たちも少なからず実践し、私たちの未来に繋げていかなければならないと感じました。
また今回、お釈迦さまがこの世にお生まれになってから80年の足跡を、写真と地図でわかりやすく説明してくださった岡本先生に大変感謝したいと思います。
修了課題制作について
今期の池上市民大学もあとわずか。
今期の修了課題は、私たち池上市民大学生が、池上本門寺を会場にしたツアー・イベント・研修などを企画する事です。
池上市民大学で学んできた、『歴史』『自然』『心』『社会』という4つのテーマを盛り込み、これまでの講義を振り返り、改めて本門寺の魅力を見直し、具体的な日時、会場、講師、対象者、参加費などを設定し、それを基に企画書、ポスター、チラシを作成する事によって、企画力とプレゼンテーション力を育むことが目的です。
今回はまず初めに先生の方々に模擬企画会議をしてもらい、これから行う作業の工程をイメージする事から始めました。
模擬企画会議を参考にし、次はグループに分かれて企画を出し合い、企画書作成まで行ないました。
テーマを盛り込み、企画を一から立ち上げるのはとても大変ですが、修了式までに頑張って企画を作り上げたいと思います!
第9期 第10回 池上市民大学体験記
池上 市民大学