永寿院にて
第10期第2回目の池上市民大学は、担任の吉田先生の自坊、永寿院で講義を受講しました。
●先輩公式ガイドの皆さんによる歴史の課外授業
おつとめをした後に、永寿院にある万両塚、弥生時代の住居跡や堤方権現台古墳を、池上市民大学の先輩公式ガイドの皆さんに案内をしてもらいました。
3つの組に分かれて、先輩ガイドの皆さんにエスコートしてもらい、当時の時代背景や、万両塚の成り立ち等、丁寧に教えて頂きました。
先輩ガイドの皆さんのわかりやすい説明を聞き、私も池上市民大学で学んだことを発揮できるように、これからもがんばりたいと思います!
お寺で終活in永寿院
永寿院の本堂に戻り、担任の吉田先生の講義です。
今回の講義では、『お寺で学ぶ終活について』です。
終活とは、人生を振り返り、自身のルーツ(自分史・家系図)を知る事や、自身のご家族や近しい人に対して伝える事(相続や遺言)、また葬儀やお墓についてどうしてほしいか等、生前に取り決める事で、残された方たちが困らないように生前整理をする事です。
その方法として代表的なものが、エンディングノートを書くことですが、実は終活を始めようとエンディングノートを購入した方たちの1割程度の方しか書いていないというデータがあるそうです。
お釈迦さまや日蓮聖人の遺されたお言葉もエンディングノートといえるのではないでしょうか。
お釈迦さまは、後世に一番伝えたい事を、法華経三部経の開経である、『無量義経』の説法品の中で、『四十余年未顕真実』(四十余年には未だ真実を顕わさず)と訓じていて、これはお釈迦さまが四十余年間に説かれた諸経には未だ真実は説いておらず、8年間の『法華経』で真実を説かれたと言う事です。
この事からお釈迦さまの一番伝えたい大切なこと、『法華経』がお釈迦さまのエンディングノートといえるのではないでしょうか。
日蓮聖人も、『身延山御書』では、身延山で夜通し法華経のお唱えしていると、この身延山がお釈迦さまの住んでいたインドの霊鷲山のように思われたと記し、お釈迦さまの説かれた法華経の大切をお伝えになっています。
また『妙法尼御前御返事』では、命はいつ途切れるかわからない為、今までの事を振り返り、その後の事もよく考えるべきであると記し、まさに現代で言うエンディングノートだなぁと思いました。
皆さんもこれまで生きてきたことを振り返る事で、『終活』を始めてみてはいかがでしょうか?
※終活を始めるきっかけとして、『歩いて終活 寺町ウォーキング』が平成28年2月6日に第一回目が開催されます。
こちらも併せてご参加ください。
http://www.eijuin.jp/News/view/1/632
環境のお話
最後に小野先生の環境のお話。
今回は、課外授業で本門寺の周りにある植物の観察です。
普段青々としている木々を観察するのも清々しい気分になりますが、冬の植物の観察も非常に興味深いです。
皆さんは『ケヤキ』の葉っぱはどのように落葉するかご存知でしょうか?
ケヤキの葉っぱを見てみると、種子と一緒に葉っぱがまとまって落ちているのです。
これは葉っぱがまとまる事によって、種子が落ちやすくなり、風で遠くに飛びやすくなるためだそうです。
このように、冬の季節の植物を観察すると、新しい芽吹きの季節の事をよく考えていて、植物たちも生きている!と感じる事ができます。
寒い季節でなかなか外に出るのが億劫になりがちですが、皆さんも冬の植物をよーく観察すると新しい発見が出来るかと思います。
第10期第2回 池上市民大学体験記
池上 市民大学