6期 第11回池上市民大学体験記(8月25日号) エネルギーについて考える。節約とは? 池上市民大学 考古学

エネルギーについて考える。節約とは?

8月25日、池上市民大学は午後1時に開講。
今回は環境省環境カウンセラー小野紀之氏による、エネルギーについての講義。
モーターや電球で作った模型で、実際に発電の原理を説明してくださいました。「発電って何?」という基本的なことですが、大人の私たちが「知らない」とはなかなか言いづらい。たいへん勉強になりました。

また、スーパーなどで食料品を購入する時にも、ちょっとした工夫で「節約」の話もおもしろかったです。 ただ単に賞味期限の新しいものを求めるのではなく、自分がその食料品を「いつ消費するのか」という基準で選ぶことが大切。計画的な買い物が、賞味期限切れで廃棄される食料品の減少へつながるのですね。

各家庭で生活を少しずつ変えることが、大きな変化につながる。私もその一人として、普段の生活を改めて考え直すきっかけになりました。

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考古学から考える仏教と墓

考古学者の松原典明氏の講義。

考古学から考える仏教と墓

平安時代までは天皇や高僧を除いて、一般的には遺体は放置されていました。
儒教が日本へ入ってきて、冠婚葬礼について詳しく書かれた『分公家礼』(ぶんこうかれい)という書物が大名に広く読まれるようになって、遺体は丁重に葬られるようになったのです。
中陰や仏事は仏教へ。葬は儒教へ。
仏教では死んだ人間の魂は生まれ変わるので、魂はお墓にとどまっていないはずですが、私たちはお墓参りをし、そこにご先祖様がいらっしゃると思って手を合わせます。
この不思議は、仏教の中に儒教の形式が取り込まれたという歴史の背景から生まれたと考えられるそうです。

○弥生住居址の発掘現場から。

弥生時代の外敵から侵入を防ぐために築いたらしい溝を発見。池上の台地に、かなり大きな集落があったことが予想されます。溝の中には弥生土器も見つかり、不要になった土器を投げ捨てる場所になっていた様子。
今回の発掘現場すぐそばの、永寿院の万両塚からは住居を増築した様子も見られ、池上周辺は住みやすい土地であったと推測されます。
今後、もっと池上の地を広く調査していくことで、多くの発見が期待できそうだ、と松原氏はおっしゃっていました。

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今月の霊宝殿

池上市民大学の最後は霊宝殿を見学。毎月展示替えをするので、新しい展示物の説明も興味深いところです。
今回は鼠山感応寺がテーマ。
雑司ヶ谷鼠山感応寺は、本門寺の末寺として天保5年(1834)に開かれたものの、8年で廃寺に。

まず中へ入ると、鼠山感応寺の大きな懸魚(げぎょ)が目に入ります。懸魚とは、お寺など木造建築物の、屋根を正面から見て中央部分に付く飾りのこと。
普段、お堂を見上げると小さく見える懸魚ですが、目の前にするとかなりの大きさで迫力があります。
展示の中には、本門寺から感応寺へ入仏行列の瓦版もあり、ずいぶん細かく描き込まれたたくさんの人々。
数千人!? 本当にこんなに大勢の人が集まったのでしょうか!? そんな疑問を学芸員の安藤昌就さんが解決してくださいました。
関東で行われた事柄は、東海道を下って関西で誇張される事例が多いそう。この瓦版も、その一端なのですね。
その他、重要文化財の多宝塔棟札や、永寿院蔵の新居日薩聖人筆の一遍首題など。

盛りだくさんの展示物に、短い時間が惜しまれる中、本日の池上市民大学を修了いたしました。

6期 第11回池上市民大学について

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