仏教のお話
2014年12月13日(土)、第9期池上市民大学が開講しました。1時限目は、池上市民大学副担任の岡本亮伸先生の「仏教のお話」です。
○仏教の話「成道会(じょうどうえ)によせて」
十二月八日は、お釈迦さまが三十五歳の時にお悟りを得た日「成道会」です。
お釈迦さまのご生涯と教えについて、レジュメの空欄部分に言葉を入れながら講義を受けました。
「仏さまの教えに触れること」の章では、「私の都合から心を開放」することの大切さを学びました。
「私」が中心ではなく、「みんながしあわせだったら、その中にいる私もしあわせ」と感じる心が大切です。そのためにどう生きるかを考え、実践していきましょう、とお話がありました。
また、『妙法蓮華経』の解題や、仏の心が言葉になり、文字となったものが経典であることなど、基本的な知識を学びました。
本日は尼連禅河(ニレンゼンガ)の砂も拝見しました。
尼連禅河とは、お釈迦さまが難行苦行の末、村娘スジャータから乳粥の供養を受けて沐浴した場所です。その後、菩提樹の下で七日間瞑想し、十二月八日にお悟りを得ました。
お話を聞きながら砂を眺めていると、遠い地の、遠い昔の風景がよみがえってくるような不思議な気持ちになります。
最後に、岡本先生から今話題の「はやぶさ2」のキーメッセージの紹介がありました。
〜挑戦が力を生み、継続が力を深める〜
勇気や元気を感じるキーメッセージです。
仏さまの教えに触れ、実践し、継続していくことで力を深めていきたいと思います。
歴史のお話
2時限目は、学芸員の安藤昌就さんの「歴史のお話」です。いつも霊宝殿を案内してくれている安藤さんから、池上本門寺の歴史を中心にお話を伺いました。
貴重な史料のスライドを見ながら、時には専門的な内容にも触れ、歴史から仏像の特徴、日蓮聖人のお弟子さんの六老僧のお話まで幅広い内容でした。
安藤さんの調査した当時の話など、貴重な体験談もありました。
今月の霊宝殿
「今月の霊宝殿」は、引き続き安藤さんのご案内で拝観し、お経を中心にお話を伺いました。
写経が国家事業であった奈良時代は、文字が統一されていて固い印象です。平安時代以降になると文字がしなやかな印象で、和様になっていく様子がわかります。
平安時代には末法思想を受けて写経が盛んに行なわれ、鎌倉時代以降は写経が減っていったそうです。
「なぜだろう?」と、一瞬不思議に思います。
「印刷技術が出てきたからです」と安藤さんから説明があり、「なるほど!」と気がつきました。
その時代の社会的背景や、人々の生活を思い浮かべながら、お経の「文字」と一緒に歴史をさかのぼりました。
池上本門寺HP「霊宝殿」のページはこちら→http://honmonji.jp/05topic/06info/reihoden/reihoden.html
第9期 第3回 池上市民大学体験記
池上 市民大学