仏教のお話 お釈迦さまの誕生日と花祭り
3月28日の今期第6回目池上市民大学の講義は、岡本先生の仏教のお話から。
4月8日はお釈迦さまの誕生日。
それに合わせて、お釈迦さまの誕生をお祝いする花まつり法要が行われます。
今回の授業は、花まつり法要を体験してみよう!と言う内容です。
どのように、お祝いするのか?と言うと、お釈迦さまがお生まれになった際に、右手を天に、左手を地に向けた所を再現した像(誕生仏)に甘茶をかけてお祝いするというものです。
なぜ甘茶をかけるのか?というと、お釈迦さまがお生まれになった時、『天の神々が甘露を降らせてお身体を清め、天のかさをかざし、龍神が曼陀羅華を降らせた。大地は震動し、芳しい香りがただよった』と言う伝来を再現したものです。
『天の神々が甘露を降らせてお身体を清める』と言う所は、私たちが誕生仏に甘茶をかける事で再現し、『龍神が曼陀羅華を降らせた(美しい花を降らせた)』と言う所をお釈迦さまの誕生仏を奉っている『花御堂』で再現しています。
皆さんも、4月8日はお釈迦さまのお誕生日をお祝いしてみてはいかがでしょうか?
環境の授業は課外授業
今回の小野先生の環境の授業は、虫眼鏡を持って本門寺公園の自然を観察するという内容です。
普段何気なく歩いている所でも、いつもと違う目線で自然を観察する事で、今まで気付かなかった事が沢山見えてきます。
例えば、松の葉をよく観察する事で、その周辺の大気の状況がわかるそうです。
では、どのような事がわかるかと言うと、松葉をよく見てみると、縦に線がいくつも見る事ができます。
このいくつもの線に、松葉が呼吸する気門があり、この気門を顕微鏡などで観察すると、どれだけ大気が汚れているかがわかります。
交通量の多い箇所では、この松葉の気門が黒く詰まってしまっているようです。
また、本門寺公園は様々な野鳥が多く、この日もたくさんの鳥の鳴き声が聞こえていました。
鳥の声が聞こえた際、どこにその鳥がいるのだろうか?と目で追ってしまいがちで、なかなか見つける事ができませんが、見つける方法は『目を閉じて耳で鳴き声を聞き、どこから聞こえてきたか』で、その鳴き声の鳥を追うと見つけやすいと、小野先生はおっしゃっていました。
この日、本門寺公園では、コゲラの鳴き声や、ヒヨドリの鳴き声が聞こえ、特にコゲラは見つけにくい鳥ですが、小野先生に教えて頂いた方法を実践し、なんとなくですが居場所はつかむ事ができました。
これから暖かくなった行楽日和には、皆さんも是非身近な野鳥を観察してみてはいかがでしょうか?
今日の霊宝殿
本日の霊宝殿は、本門寺にゆかりのある狩野絵師の絵をメインに展示する、狩野派展が催されていました。
学芸員の安藤先生に狩野絵師の歴史と、展示してある絵について説明していただきました。
その中でも、特に印象的だったのが、狩野養信(おさのぶ)の復顔像です。
これは狩野養信の墓所を改修した際に、検出された遺骨から、現代の科学でどのような方だったのか復元してみたものです。
当時写真もない時代、どのような雰囲気の人なのか、自画像でしか判断するしかありませんが、実は狩野養信の自画像は現存する物が無く、実際に復顔像が出来上がった際、似ているか判断する材料が無かったそうです。
しかし、養信にゆかりのある明治時代の狩野絵師の肖像画を見たところ、そっくりだったそうで、安藤先生も驚いたそうです。
元々私も、当時の自画像や肖像画等、『本当にこんな顔をしていたのか?』と疑いの目で見ていましたが、写真もない時代に生きた方を、どのような風貌、顔立ちなのかを、現代の科学の力で復元できてしまい、それが当時に描かれた自画像、肖像画にそっくりと言う事を知り、大変勉強になったと共に、当時の方の画力はやっぱりすごい!と感心してしまいました。
池上本門寺HP「霊宝殿」のページはこちら↓
http://honmonji.jp/05topic/06info/reihoden/reihoden.html
第9期 第6回 池上市民大学体験記
池上 市民大学